Feb 28, 2018
お茶特有の健康成分
『静岡緑茶ガイド』にて、“ティーレポーター”を務める青島 由美です。
今月の緑茶レポートをご覧ください。
みなさんお茶は、どんな時に飲みますか?私は、朝起きて、まず温かいお茶を飲みます。
毎朝の習慣になっています。朝のお茶は、眠気覚ましと私の一人の贅沢になっています。
ご飯を食べる時にも一緒にお茶を飲みます。マイボトル(水筒)に、温かい和紅茶を入れて持っていっています。数えてみると、一日5杯~6杯は、お茶を飲んでいます。
お茶にはいろいろな成分が含まれています。お茶の成分で一番多く含まれているのは、カテキンです。普通の煎茶でだいたい11~17%くらい含まれているといわれています。このカテキンは、抗酸化、抗がん、血糖上昇抑制、抗菌、抗ウイルスなどの効果があります。
最近は、緑茶成分のカテキン成分と、カフェインの存在により脂肪燃焼効果が注目されて特定保健用食品としてダイエットや血圧上昇抑制などに効果があると注目を浴びています。
その次に多く含まれているのは、カフェインです。珈琲にも含まれています。嗜好飲料となった根源の成分とも言われています。カフェインがあるから昔から人々が美味しいと思ったのかもしれません。健康効果としては、脳の覚醒作用、強心作用、利尿作用、代謝促進作用があります。緑茶に含まれているカフェインも味の成分としては苦味になるのですが、他の成分があるため珈琲のような苦味は感じないようです。最近カフェインレスが注目されていますが、勉強をしたい学生さんや、目を覚ましたい朝、運動をする時にはカフェインを多く含むお茶を飲むことをお勧めします。
そして、最後に最近注目されているのがテアニンです。テアニンは、爽やかな甘みと旨みの味成分があり、心身をリラックスさせてくれる不思議な効能を持っています。カフェインに含まれる興奮させる効能を和らげてくれる効果があり、お茶を飲むとほっとするのは、このテアニンが作用しているようです。このテアニンには脳からα波が出ることが判っています。α波が出ている時は、リラックスしながらも集中力もあるという、とても心地よい状態になります。適度の緊張を保ちつつ落ち着きたい時には、最高の飲み物と言えます。リラックスした状態にあると、全身の筋肉の緊張がほぐれ、血管が拡張して血行がよくなります。手足の冷えも解消するので冷え性にも効果があると言えるでしょう。認知症予防にも効果があり、快眠効果も注目されて、テアニンだけを抽出したサプリメントも開発されています。
お茶の成分の面白いところは、いろいろな成分の相乗効果で味や香り、効能まで変わってしまうことです。お茶を淹れる温度でも抽出される成分が変わってきます。朝起きて目を覚ましたいときには、少し高めの温度でカフェインを多く抽出されるように淹れると、脳が覚醒されてすっきりと目覚めることができるでしょう。そして夜寝る前には、低めの温度でゆっくりと上級煎茶の旨み成分を味わって少量飲んで寝るとテアニンの効果で快眠できるということです。
その他にも緑茶の成分として、水溶性のビタミンCや食物繊維が含まれています。またミネラル類も含まれていることもわかっています。一杯の緑茶を飲むことで、多くの成分を摂取できるのも緑茶の特徴といえるでしょう。
みなさんもいろいろなお茶を、お好きな時間に楽しんで下さい。
(静岡緑茶ガイド ティーレポーター・青島 由美)